迷わず今すぐ動物病院へ行ってください。
ただしその動物病院が閉まっている時間なら、受け付けてくれるか電話で確認し、もし無理と言われたら、受け付けてくれる病院を探しましょう。
それでもだめなら朝まで待つしかありません。
ヒトや犬、猫などは普通2、3日下痢をしていてもそれがすぐ命に関わるということはほとんどありませんが、ウサギにとっての下痢というのは命に関わる大きな問題といえるでしょう。
うさぎの下痢の原因はというとたくさん挙げられるのですが、よく見かける問題として、ストレス、食餌の問題、寄生虫、細菌、不適切な薬剤の使用などが挙げられます。
まずストレスについてですが、これはウサギがストレスに感じることなら何でもありです。
例えば、ケージが隙間風のあたる場所やクーラーの風が直接あたる場所にあったり、
見知らぬ来客があったり、ケージの掃除が手抜きされたり、
同居動物(ケージの内外に限らず)との仲が悪かったり、
季節(気温)が急激に変わったり、
飼い主さんが長らく相手をしてくれなかったり、逆に過剰に構いすぎたり、
と挙げていたらきりがないくらい、ストレスというのはありうるものです。
またこれらは私達人間が想像するストレスであり、実際うさぎの眼から見たストレスというのはもっと違ったものがあるのかもしれません。
物言わぬうさぎのストレスを知ろうと思っても、なかなか難しいものなのです。
原因がストレスだからと安心してはいけません。
ストレスが原因で下痢をし、食餌の栄養分をうまく吸収出来なくなり、脱水や栄養不良を起こすと、それは即、死につながるのです。
食餌の問題というのは、
食餌自体がよくない(低線維、高蛋白、高脂質、高炭水化物など)、
食餌が痛んでいる(古い、かびている)、
食餌の量が適切でない、
人間のおやつを与えた、
などなど、これもたくさん原因が考えられます。
うさぎの寄生虫というと、コクシジウムというものが一般的ですが、これは急いで駆虫してあげなければいけませんし、ケージの消毒もあわせて行う必要があります。
細菌はうさぎの口から入って症状を出すというものもありますが、どちらかというともともとうさぎの体の中に隠れていて、何らかの生活環境の問題(ストレス、食餌の問題など)により異常増殖して症状を出すというものが多いかと思われます。
これは致死率が高く、年齢が若ければ若いほど、その危険性は高いのです。
特に生後8週間を過ぎていない仔うさぎはちょっと絶望的なくらい高く、そういう意味でもあまりに幼弱なウサギを購入することは感心できません。
ついでに言うなら、細菌性の下痢はあっという間に他の同居ウサギに感染しますので、すぐに隔離する必要があります。
ちなみに下痢といって病院に連れてこられるウサギで、時々お尻に盲腸便をつけているこがいます。
これはたしかに下痢ではありませんが、やはり何らかの問題があると思ったほうが良いでしょう。詳しくは便でお尻が汚れているをご覧ください。
いずれの原因にせよ、下痢というのはウサギにとって危機的状態です。
くどいようですが、ウサギが1日食事を取れない(あるいはとってもうまく栄養分を吸収できない)というのは、死の1歩手前なのです。
下痢の原因を見つけるのは難しいですが、それより先に治療が必要です。
それくらいうさぎの下痢とは急を要するものなのです。
〒933-0813
富山県高岡市下伏間江371
TEL 0766-25-2586
FAX 0766-25-2584