もし25度以上の場所でウサギがぐったりしているのを発見したら、まずは24度以下の部屋に連れて行き、お水を飲める環境を整えてあげてください。
この時飲む意志がないうさぎに無理やり水を与えてはいけません。
そして迷わず今すぐ動物病院へ行ってください。
ただしその動物病院が閉まっている時間なら、受け付けてくれるか電話で確認し、もし無理と言われたら、受け付けてくれる病院を探しましょう。
それでもだめなら朝まで待つしかありません。
家に帰ると部屋が蒸し暑いということはありませんか?
ベランダで日光浴をさせておき、時間を忘れて出しっぱなしになっていたことはありませんか?
こんな中ウサギがぐったりと倒れこんでいたら、ほぼ間違いなく熱中症です。
ウサギにとっての理想の気温は18度から24度あたり、ただこの気温にエアコンをあわせていると人間のほうが風邪をひいてしまいます。
で、お互い妥協して、20度から24度くらいにしておきましょう、ということでよくこの気温が本などに載っているようです。
ですから27、28度あたりでもウサギにとっては結構なストレスであり、ましてや30度を超えるような所に長時間いると、あっさり熱中症にかかってしまいます。
病院に熱中症のウサギ(あるいは犬、猫)を連れて、駆込んでくる飼い主さんはみな「熱中症です」と伝えると、一様にほっとした顔をします。
でも、ぜんぜん安心できるような病気ではないのです。
大慌てで処置をしても、命を落としてしまうこが結構います。
運良く命を落とさずに済んだこでも、神経症状や腎不全など、致命的な後遺症が残ることも多いのです。
この話をすると、飼い主さんはみな真っ青の顔に変わります。
しかしこれは脅しでも何でもなく、真実なのです。
犬の熱中症でも、毎年必ずといっていいほど死者がでます。
ウサギに至ってはなおさらです。
熱中症の治療は、時間との勝負です。
濡れタオルなどで体温を冷やし、ショックを抑える薬や抗生剤を注射し、大量に点滴をしてあげなければなりません。
すぐに病院へ連れていきましょう。
もし電子体温計などで体温を測ることができ、実際41度前後まで上がっていたら、病院へ行くまでの間も体を冷やすなどの処置をしたほうが良いでしょうが、万一熱中症でない別の病気だとしたら、体を冷やす行為があだになる可能性もあります。
病院もすぐに緊急処置ができるように準備が必要です。
早い話、まず病院に電話するというのが最初にやらなければならないことです。
状況を伝え、獣医さんの指示に従って行動しましょう。
いろいろ書きこみましたが、一番大事なのは予防です。
ウサギにとっての熱中症は、死に直結します。
あまり暑い日はベランダなどに出さない。
部屋は人がいないときでも室温が20から24度くらいになるようエアコンをつけておく(ただしエアコンの風が直接ウサギにあたらないよう気をつける)。
単純なことですが、ウサギにとっては命に関わる大事なことでしょう。
人間が暑いと感じる季節、ウサギにとってはもっとも過酷な季節でしょう。
あなたが部屋にいない数時間の間、うさぎは砂漠にいるに等しい状態で、あなたの帰りを待っているのです。
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