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アレス動物医療センター

ペレットは必要ない?

疑問、質問

 今回メールを差し上げましたのは、私の知り合いがとある所でうさぎの診察をしましたところ、「ペレットは必要ない」という事を言われたそうです。

 そこはうさぎの知識がない所ではなく、うさぎの診察が多く知識もある獣医様がおられる病院との事です。
 彼女は色々と調べ、そういった「必要ない」という情報が見当たらないので不安になり、相談を受けました。

 私自身、色々な飼育本・サイト・動物病院様が公開している飼育方法を見て回りましたが、やっぱり「いらない」と書かれた所は見たことがありません。

 実際、「ペレット中心の食事は消化器疾患のもっとも大きな原因となります。
 うさぎの胃腸機能は粗繊維分が豊富にないと正常に働きません。
 ペレット中心の食事を与えていると胃の動きも悪くなり、ひいては毛球症や胃鬱滞の原因となってしまいます。」
といった記述がされているものは拝見しました。

 これはペレットの量が問題であり、体重の何%もしくは1日○十グラムを守っていれば、そこまで大きな原因になるとは思えません。

ペレットをやめたところで、野菜で1日分の栄養を得るにはと考えると、とても想像がつきません。

 先生のご意見をご教授いただけたらと思います。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。

お返事

 さて、ペレットですが、極論をいうと確かになくても大丈夫です。

 あった方が飼いやすいけど、なくても理論上は必要ない、という方があっているかもしれません。

 必要ないというのは言いすぎかもしれませんが、アルファルファとチモシーを適正な割合でまぜて、年齢に合わせた量に調整すれば、ペレットはなくても良いです。

 ペレットの利点は、保存性が良く、取り扱いが容易(交換、回収が楽で、牧草のようにウサギに飛ばされるようなロスが少ない)という点で、出だしは家畜用のウサギを低コストで育てるために作られたものですから、うさぎのためのものというよりは世話をする人のために発達したものです。

 こちらの病院でも、不正咬合が起きてしまって、その進行を抑えるためにアルファルファとチモシーを3:7くらいに混ぜてもらって、ペレットを完全に辞めてもらうこともあります。

 ただ、牧草だけでの飼育は非常にコストがかかり(食べずに汚したり、ふっ飛ばしたりという部分が多い)、またアルファルファとチモシーの割合を、その子に見合った適量に調整するのが難しいので、歯に問題がない子はペレット適正量と牧草無制限という飼いかたで良いということになります。

 なので、そういう意味では牧草だけでペレットが必要ないというのも、まったく間違った話ではないと思います。

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