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アレス動物医療センター

牧草(ワラ、干し草)を食べない

疑問、質問

 うちのうさぎは種類は「ライオンウサギ」です。
 まだ子供ですが、生後何ヶ月なのかは不明なのです。
 野菜を与えてみたのですが、余程気に入ったらしく、そればかり食べるんです。牧草も入れてあるのですが、それは食べている所を見た事がありません。
 野菜の他はペットショップにいた頃食べていたものを頂いて来たので、それを与えています。それは食べるのですが、牧草を食べないのはどうしてなんでしょう?(種類はチモシーです)
 
(一部ホームページ用に中略しております)

お返事

 チモシーは非常に線維質が高く、低脂肪、低蛋白、低カルシウムと非常にうさぎの体に良い、最高の食餌といえます。

 ただし欠点もあり、それは嗜好性が悪い(ウサギがあまり喜ばない)ということです。
 うさぎさんは体に悪いものほど大好きで、体に良いものほど嫌いなので、まずは牧草よりおいしい野菜を止める(あるいはできるだけ減らす)必要があります。

 またペレットもきちんと量を計り与えすぎないように気をつけましょう。
 生後5カ月未満であれば、体重の5%までが1日に与えて良いペレットの量(1sのうさぎさんで1日50gまで)、生後5〜12カ月のうさぎさんで体重の2.5%までが1日量になります。
 この量を超えると、そもそも牧草を食べないことが多いと思います。

 また小さいとき(ペットショップにいるとき)にペレット中心の食生活で、牧草をあまり食べたことがなかったと言う場合、とても苦労をします。
 うさぎさんは意外と頑固なところがあり、小さいころに食べたことのない餌をなかなか食べてくれないことがあります。

 この場合地道に味を覚えてもらう必要があります。
 まだ生後5カ月未満であれば、まずは9割アルファルファと1割チモシーの割合で、ケージに大量に入れておきます。
 チモシーが嫌いなら、まずは嗜好性の高い(おいしい)アルファルファから慣らす必要があるかもしれません。
 アルファルファなら食べるというのなら、徐々にチモシーに変えていけるかもしれません。
 
 先に書いたとおりうさぎさんは本当に食べ物に関しては頑固です。
 あきらめず、地道に続け、ダメならば別のメーカーや産地のチモシーを試し、それもダメならばイタリアンライグラスやオーツヘイ、スーダングラスなどの別のイネ科牧草を試し、これすらだめなら生牧草からチャレンジし、と気長に戦う必要があります。
 
 大変ですがここで戦っておかないと、年をとればとるほど牧草を教えるのは難しくなります。
 牧草をたくさん食べてくれないと、3歳以降あたりから不正咬合になり、毎月歯を削る羽目になったり、しょっちゅう胃腸のうっ滞になって通院を繰り返す羽目になります。
 あきらめずに気長に付き合ってあげてください。


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