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アレス動物医療センター

うさぎの飼い方 健康診断(定期健診)

2015/9/3更新

 健康診断とはつまり、病気でもなく、元気で、特に心配していることもないのに、病院に行って、お金まで払って、身体検査などをしてもらうことです(書くまでもないですね)。

 理想は2,3ヶ月に1回。
 病院で爪切りをしてもらうついでにでもしてもらうのが良いのではないかと考えています。

 それが無理ならせめて年に1回くらいは、こんな検査をしてもらっても良いのではないでしょうか。
 人間だって、人間ドックがあるのです。うさぎにもうさぎドック?があってもいいじゃないですか。

 うさぎは24時間食べないと、すぐに弱ってしまう生き物である変わりに、よほどのことがないかぎり、症状を見せてはくれません。

 腎不全になったって、ずっと我慢して隠しつづけるのです。
 これを見つけるのは至難の技であり、病院での検査でもないかぎりはまず不可能でしょう。
 症状がでたころには、もう手遅れなのです。

 なにも1歳や、2歳の若いうさぎでも、毎年血液検査やレントゲンを撮ろうと言っているのではありません。3、4歳くらいまでだったら、聴診などの一般検査と便検査くらいで充分でしょう。

 ただ、それ以上になってきたら、うさぎも結構なお年と言うことになるのですから、年に1回くらいは綿密な検査をしてみても良いのではないかと思います。

  最低でも、うさぎを購入した(あるいは貰ってきた)あと一週間くらいで、一度は病院へ連れていってみるのが良いかと思います。
 なぜかというと、小さいうさぎがこのように病院に連れてこられて、下痢もしてないのに便を調べるとコクシジウムという寄生虫がいることがあるからです。これは当然ほっておけば、数日以内に下痢が始まり、命の危機となるのです。

 また、健康診断は1週間くらいたってからのほうがよいかもしれませんが、便検査に関してはもっと早い方がよいです。
 それこそおうちに来た初日から、便だけ持って行って、便検査だけでもしてもらった方がよいと思います。
 
 便検査は実はそんなに精度の高い検査ではなく、一度検査をして寄生虫が見つからなかったからといって、本当にいないとは限りません。
 4度5度と検査を繰り返さないとなかなか見つからないことも多いので、健康診断の時にも便を持って行きましょう。

 犬や猫にはワクチンがあるので、年に1回健康でも動物病院に行く機会があります。
 このとき獣医師は何気なく聴診器を当てているだけのような顔をして、すばやくいろんのことに注意を払っているのです。

 実際、ワクチンのときに飼い主さんの気づいていない病気を見つけることは、非常に多いのです。

 残念ながら(?)、日本ではうさぎに打つべきワクチンがありません。

 ですから、病院に来るのはいつも手遅れ(あるいは手遅れぎりぎり)のうさぎばかりです。

 うさぎが自分で健康診断に行くことはありません。
 獣医師が勝手に健康診断に来ることもありません。
 飼い主さんが連れていかないと、何も分からないのです。 


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