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アレス動物医療センター

散歩は手をつないで

 今月ワンちゃんが一人交通事故でお亡くなりになりました。
 まだ3歳にもならない若い子で,最後まで意識すら取り戻させてあげることすらできず,自分の力不足を痛感することとなりました。
 
 夜間救急診療をしていて多い疾患の一つに交通事故があります。
 犬,猫同じくらい病院に担ぎ込まれてきますが,その内容は少し異なります。

 うちの病院に連れてこられる交通事故は年間約100件くらい。
 このうち,猫の交通事故が約半分の50件くらいですが,これはほとんどが野良猫であったり,あるいは外で飼われている(あるいは自分で外に出て行ってしまう)猫です。
 ですから猫の交通事故の場合飼い主さんが連れてくることよりも,道で倒れている猫を発見した保護者が連れてくることが多く,飼い主さんは猫の事故に立ち会っていないことがほとんどです。

 これに対し犬の交通事故は,9割以上が飼い主さんの目の前で起こる事故です。
 つまり,リードや首輪をつけずに散歩をしていて,目の前ではねられてしまうという,非常につらい事故です。

 目の前で事故の現場を見てしまうからつらいのではありません。
 リードをつけずに散歩をするという,飼い主さんの問題で,犬が犠牲になるからつらいのです。

 もちろん運悪く脱走してしまってという子も時にはいますが,ほとんどは飼い主さんの目の前で起こるというのは,非常に由々しき問題だと思うのです。

 街中でも時々リードをつけずに散歩をしている飼い主さんを見ます。
 リードをつけていなくても,自分に寄り添うように歩くワンちゃんの賢さをアピールしたいのでしょうか?
 はたまた「うちの大事な子に首輪やリードなんて拘束するような物をつけるなんて!」と思っているのでしょうか?
 
 飼い主さんに,リードをつけずに散歩をするのは危ないですよ。と言ってみても
 「今まで大丈夫だった・・・」とか
 「うちの子絶対に私のそばから離れないんです!」なんて口にする始末

 ただ,その理屈で行くと,うちの病院だけで年間50匹も犬の交通事故患者が担ぎこまれてくるはずはなく,事故にあった飼い主さんも,きっと同じように「うちの子は今までリードつけずに散歩してても大丈夫だった・・・」と事故にあうまでは考えていたはずです。

 もちろん何かのきっかけはあるのかもしれません。
 車の急ブレーキの音なりにびっくりして道路に飛び出してしまったり,あるいは思いのほか歩道のそばを走る車に驚いてしまったり。
 
 ただ,はっきりしているのは,リードがついていた状態で車にはねられた犬を見たことがないということです。

 家族のように大切にしているワンちゃんに首輪やリードをつけることに,少なからず抵抗を感じる方もいるかもしれません。
 
 ただ,それは大切なワンちゃんの命を守る命綱だと思って欲しいのです。
 
 2,3才の子供と道路を歩くときに手を離す親などいないはずです。
 その手は子供を拘束する道具ではなく,子供の命を守りたいがためにつないだ,大切な絆ではないでしょうか。

 大事なワンちゃんの自由を奪っているのではなく,守ってあげていると考えてあげて欲しいのです。

 「うちの子は賢いザマスから,リードなんかつけなくても,私のそばから絶対離れたりなんかしませんのよ〜(スネオのママ風にお読みください)」
 なんてつまらないミエのために,交通事故でお亡くなりになるかわいそうな犬が,少しでも減りますようにと心から願います。 

 もちろん散歩に行くのは良いことです。
 ただ,散歩は手をつないで・・・きっとそれだけで十分なのです。 



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