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アレス動物医療センター

リピート率

 うさぎの飼い主さんは、すごくまじめな方が多いのです。
 これは修行時代から感じていたんですが、最近特によく思います。

 こんなことを書くと、気を悪くされる方もいるかもしれませんが、うさぎの飼い主さんというのは、一般に扱いにくい、と考えている獣医さんが結構いるようです。
 神経質で、思い込みが激しく、診察中に獣医師の話に対して「でもこの雑誌にはこう書いてあるんで・・・」と雑誌をカバンから出してくる人がいる、とそんな風に言う獣医さんもいます。

 確かに、心配性な人や、デリケートな人は多く、こちらの診断に対して「でもインターネットではこう書いてあった」と反論され、「インターネット上の一般論より、実際目の前で診察してる私を信じてよ」と思ってしまうことは時々あります。

 しかし心配性やデリケートさは、うさぎさんを大切に思う心の現れであり、それくらい親身になってうさぎのことを考えているということでもあります。

 先日どこかのアンケートで、病院の患者さんについて問われたことがあり、ちょっと調べてみたら、意外なことがわかりました。
 
 うちの患者さんの中で、うさぎさんの患者さんが200匹くらいで、うちに来院している全患者さんのうち12%程度だったのです。
 ちなみに犬が55%くらい、猫が15%くらい。
 つまり実は猫のほうが多かったのです(僅差ですが)。
 今までホームページで犬の次にうさぎのほうが多い、と書いていたのですが、実はこっそり猫のほうがたくさん来ていたということのようです。

 正直この結果は意外で、スタッフ一同、うさぎさんって、そんなに少なかったかな?と首をかしげていました。
 ここ数日は診察におけるウサギ率が非常に高くなり、日によってはその日の犬の来院数よりも多い日があるくらいです。

 不思議に思い調べてみたところ、リピート率がぜんぜん違うことに気づいたのです。
 
 私も経営云々のことはちょっとよくわからないのですが、リピート率とは一人の患者さんが平均何回病院に来たか、というものらしいのです。
 で、病院全体のリピート率が大体5.0くらいなのです。
 つまり一人の患者さんは平均5回病院へ来院している、ということになるそうです(あってるのかな?)。
 
 で、これを動物別に見てみると、うさぎの患者さんのリピート率が8.5で猫の患者さんのリピート率が3.0くらいという感じになるのです。

 これはなかなか面白い現象で、要は猫の飼い主さんは年に一回のワクチン以外は、病気のときは病院に来るけれども、元気になったらほとんど病院に近づかず(1週間後に来てくださいねといっても)、うさぎさんは結構病気ではなくても、健康診断などで定期的に来る子が多く、一日にウサギを診察する機会が非常に多いようなのです。

 うさぎは猫より、病気がちな子も多く、というのもあるのかもしれませんが、それにしてもやはりこの差は大きいと思います。

 すべてのうさぎの飼い主さんがそうとは限らないのでしょうが、常にうさぎの健康を気遣い、うさぎの状態をよく観察し、異常を発見したらすぐ病院へ連れて行く。
 そんな愛情深い飼い主さんが、うさぎの飼い主さん達の中には多いということなのではないでしょうか。

 神経質、デリケート、心配性、大いに結構。
 様子を見る時間的余裕があまりないウサギを飼う以上、それくらいのほうが良いのかもしれません。
 
 かといって、注射一本、薬一錠、検査一回につき、いちいち疑いの目で見られると、それはそれで精神的につらいものはあるのですが。
 まあ、何事もほどほど、ということなのかもしれません。  



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