早いもので富山で開業してもう半年です。
半年たって、はっと気づいたことがあるんです。
開業地である高岡市から、他の市町村に外出したことがなかったんです。
先週の休日に県庁(富山市)に出かけてきました。
病院で使う薬で、県庁への届け出が必要なものがあり、高速道路に乗って富山市に行って来たのです。
高速と言っても片道30〜40分くらいですが、根が小心者ですので、高岡市を離れている間に、急患さんが来たらどうしよう、ついつい道中考えてしまいます。
考えながら、ふと気づいたのです。
ひょっとして高岡市を離れるのは開業以来はじめてではないか、ということに。
緊急時の対応が出来るよう、夜中や休日は病院の電話を携帯電話に転送するようにしているのですが、これをしていると結構不自由なことが多いです。
緊急疾患はいつ何時起きるとも限らないわけで、遠出をするわけにもいかず、映画館に入ることも出来ず、実家に帰ることもできません。
以前電気ヒーターを買おうと思いつき、車で15分ほど走ったところにあるヤ○ダ電気という大きい電気屋さんへ向かったときに、もうすぐ着く、というところで急患の電話がかかり、あわてて戻って治療をし、もう一度電気屋さんに向かったら、電気屋さんの駐車場に入ったところでまた電話がかかってきて、結局電気屋さんにいくのをあきらめたことがありました。
コミック喫茶に入って、基本料を払ったとたんに呼び出されたこともありました。
うちの病院はイオンというショッピングセンターの中にテナントとして入っており、映画館も中にあるのですが、ハリーポッターも、レッド・ドラゴンも、ピンポンも見ることが出来ません(ハリーポッターなんか、もう終わっちゃったんじゃないでしょうか)。
根本的にケチなので、1700円払って入ったとたんに呼び出されたら、と思うと怖くて映画館に入れないのです。
もともとインドアな人間なのに、さらに拍車がかかったようにインドア生活まっしぐらです(映画もけしてアウトドアとは言えませんが)。
よくよく考えてみると、入院患者の世話や、急患の救急治療などで、休診日(一応火曜日なのですが)に本当に休んだことがなく、開業して半年病院に来なかった日が1日もないということに気づいて、愕然としました。
これは良くないです。
健康上もよくないですが、このままでは学会や勉強会に参加できず、日進月歩のこの世界で取り残されてしまいます。
半年間気づかなかったのもたいがい鈍いと思いますが、真剣に考えねばと思いました。
どうにか人を雇い、育てて、完全に(夜中も含めて)休める日を、週に1日(出来たら2日)は作らないと、こりゃ長生きできんと思うのです。
小学校や中学校の頃はよく仮病で学校を休んでいましたが、自分がこんなに仕事を休まない大人になるとは思ってもみませんでした。
こんな生活がもつのも3年が良いところでしょうから、それまでにはどうにかしないといけないですね。
あと2ヶ月で30代突入。
・・・無理の利かない年が近づいております。
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