今回の「ひとりごと」がサイト開設300回目ということになります。
2020年に開設してからはや25年。
人生の半分くらいを運営しているのだなと思うと、なかなかに感慨深いものがあります。
25年前うさぎはペレットで飼うのが当たり前で、外で飼うのも当たり前で、避妊手術の希望者などまったくいませんでした。
当然不正咬合、うっ滞、子宮癌といういわゆるうさぎの3大疾病が幅を利かせ、当たり前のように5〜6歳までに死んでいく子がほとんどでした。
何なら生後1月くらいのうさぎを買ってきて、1月も経たずに死んでいく子うさぎも山のようにいました。
一件一件診察のたびに牧草の重要性を説き、不正咬合の怖さを説明し、ペレットの量を計ってあたえる様指導をし…
それでも次々と若くして死を迎えるうさぎたちを目にしながら、さながら浜辺で砂の城を築くような思いで診療を続けていました。
これではいつまでたっても啓蒙活動など進まない。
いつまでたっても不正咬合は減らない。
子宮癌も減らない。
異常に速い離乳で死んでいく子うさぎたちを助けることもできない。
いったいどうすればと悩んでいた時に思いついたのがこのサイトでした。
「そもそも目の前の患者さんだけに啓蒙していてもらちが明かない、ネットで配信しよう」
当時まだアマゾンもなく(僕の記憶には)、楽天もなく(多分)、光回線もなく、yahooよりもniftyが幅を利かせていたころ、少しパソコンが得意な人が我が「家のペット」という体でかわいいうさぎや犬猫をアップするいわゆる「ホームページ」が広がり始めたばかりのころでした。
かわいい写真も、たいしたイラストもなく、ただ獣医師がうさぎの飼い方や食事についてだらだらと文章を書き、何の役にも立たないコラムもどきをのっけているサイトがこんなに続くとは正直思ってもいませんでした。
最近ではうさぎは牧草中心で飼うものだというブログやサイトも当たり前に増え、うさぎに力を入れている動物病院もじわじわ(本当にじわじわ)増え、あと15年もすればこのサイトの役割も終えるのかもしれません。
「うさぎは牧草が主食?当たり前じゃん」
「うさぎも犬猫どこの病院でも避妊手術が受けられる?そんなこと言うまでもないじゃん」
「うさぎは生後6週くらいまでは離乳すべきじゃない?常識でしょ」
と来院する患者さんがみな口をそろえて言う頃には、このサイトのささやかながらの役割がまっとうされたということなのかもしれません。
まあそれが、数年後なのか、十数年後なのか分かりませんが、それまではのんびり続けていきたいと思います。
少なくともあと150回くらいはひとりごとを書いて締めくくりたいですね。
ネタが150個もあるかわかりませんけど…
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