先日とマ○コデラックスさんのとあるバラエティー番組を見ていたら、「今飼われている人気ペットベスト3」というトピックスで1位トイプードル 2位スコティッシュフォールド 3位ミニウサギという結果が放映されていました。
いやいやいくら増えたと言っても、そんなにうさぎいるか!?
そもそもスコティッシュもチワワやダックスフンドを上回るほどいるの!?
それともこれって都会の話!?
と思わずテレビにつっこんでしまいましたが(まあ「人気ペット」という表現がふわっとしてますが)、それでも増えてることは増えてるんでしょうね。
うちみたいな偏ったうさぎ診療してると、年々うさぎの患者さんが増えていってても、そんなに違和感を感じてなかったのですが、きっと一般の動物病院でもうさぎの患者さんが増えていってるということなんでしょう。
たしかにエキゾチック研究会に顔を出すと、若手の先生方で「ウサギにも力を入れています」とか「うさぎメインでやってます」とご挨拶いただく機会も増えてきたようにも思います。
昔は動物病院に来るのは犬ばかりで、猫はほとんど来なかったという時代があり、今では当たり前のように猫が動物病院に来るようになったように、本当にうさぎがどこの動物病院でもたくさん来院する、という時代が来るのかもしれませんね。
それってすごいことだと思いません?
だってほとんどの動物病院で、当たり前のようにうさぎの診療が受けられるようになれば、巷の獣医師たちは犬や猫の勉強に割いている時間と同じくらい、うさぎにも勉強する時間を費やさなければいけなくなるってことです。
そうすると、骨折の手術が得意な先生や、皮膚の治療が得意な先生、腎不全や心不全に強い先生などもみなうさぎの診療に本腰を入れるようになるんじゃないでしょうか。
うさぎさんもどんどん高度な治療が受けられるようになり、もしかしたら犬や猫のように女の子はみんな1歳未満で避妊するっていう時代も来るかもしれません。
子宮癌や乳癌のうさぎさんがいなくなれば、どんとうさぎの平均寿命も伸び、もっとたくさんの人がうさぎを飼うようになるかもしれません。
うさぎの患者さんが増えれば、世の獣医師のうさぎに対する知識や経験も増え、もっと様々な検査や治療、手術方法が確立されるかもしれません。
10年前からずっと獣医師向けのエキゾチックアニマル専門誌でうさぎの診療に関する連載を続けています。
その連載では、特に編集さんに言われたわけではないですが、自分の中で勝手に決めているテーマがあって、それは
「特別な技術、器具、設備がなくとも、全国どこの獣医師でもうさぎの診療ができるように」
というものです。
全国に10人といない(もうちょっといるのかな?)ウサギのスペシャリストへ向けた高度な文章ではなく、むしろうさぎの診療にまだ力を入れていない一般の獣医さんに向けて、駄文を10年書き続けてきました。
いつか「うちの病院はうさぎの診療ができます」なんて言うまでもなく、どこの動物病院に言っても、一定以上の治療を当たり前のように受けられる時代が来るといいなぁと思います。
「ウサギの獣医師」なんて言葉もなくなるかもしれません。
だって、みんな当たり前のようにうさぎの診療ができるんですから。
「隣の県から3時間かけてきました」と言っていただくのは嬉しいですが、やはりうさぎさんにとっては結構なストレスでしょう。
家から30分以内の動物病院で、いつでもうさぎの診療が受けられる時代。
早く来ると良いですよね。
偉そうに「全国のスペシャリストに向けた文章ではなく」、なんて書きましたが、そもそも全国のスペシャリストに私が教えられるほどの高度な技術、持ってませんけどね。
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