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アレス動物医療センター

ブランクを超えて

 昨年夏より育児休暇で病院を離れていた看護師長が戻ってきました。
 今は育児と両立のため午前だけの仕事ですので、一看護師としての出社ですが、さすがというかなんというか、全くブランクを感じさせません。

 出産を含めると1年以上もの間仕事を離れ、育児に専念していたので、いくらなんでも仕事勘がかなり失われているのでは、と少し心配していました。
 ところが、さすが何人もの看護師を育ててきただけのことはあり、全くブランクを感じさせない仕事っぷりに、感心せざるを得ません。
 

 この一年の間に、顧客管理ソフトが変わり、新しい医療機器がたくさん導入され、新しい薬も増え、配置も変わりと結構覚えなければいけないことはたくさんあるはずなのですが、それを感じさせないのは、どういう能力なんでしょうか。
 家事をし、育児をし、仕事をしと女性というのはなんと大変なんだろうと思うのですが、働き始めて1月で、もうすっかり今の病院の仕様に馴染んでいます。
 

 物覚えの良さや、記憶力の良さもなんですが、彼女の熟練の仕事は無駄がないということに集約されるのかもしれません。
 

 そんなに激しく走り回ったり、ドタバタしている風に見えないのに、いて欲しい時に、いて欲しい場所に、持っていて欲しいものを持って立っている。
 カルテの内容を把握し、獣医師の動きを見、その獣医師が次に何をしたいかをきちんと読み取って動いているのではないでしょうか。
 

 例えるならピッチャーの配球、バッターのフォームを見て、もうフライの落下地点付近で待機しているような感じでしょうか(野球よく知らないから、あってるのかよくわかりませんが)。
 

 9年間うちで務め上げた技術と、それだけではないもともと持っていた素晴らしい能力。
 彼女が初めてうちの動物病院に実習生としてやってきたのはもう11年も前ですが、これはもう神様からのプレゼントとしか思えません。
 

 せっかくのこの能力を腐らせないためにも、育児をしながら仕事を続けられるシステムをきちんと考えなければいけないと思うのです。
 

 システムを・・・というのは、実は彼女は出産を終え、育児休暇から戻ってきたスタッフ第一号なのです。
 

 なので手探り状態。

 私に子供がいませんので(そもそも嫁さんがいませんので)、どれくらい育児に手間と、時間と、苦労がかかり、どれくらい体調を崩し、どれくらい仕事に参加できるのか、というのもよくわからないですし、社会保険だったり、雇用保険だったりもまだまだ不勉強なことがあります。
 有給だけでは子供の急な発熱には間に合わないかもしれないので、介護休暇(?)というものも設けなければいけないですし、本当に手探りです。
 これ、よその中小企業のシャッチョサンはどうしてるんですかね?

 今ウチのスタッフは看護師8の獣医師5の計13人。
 そのうち女性が10人の超女系会社(?)。
 しかもすでにもう一人育児休暇中という状態で、きっと今後もどんどん嫁に行き、どんどん子供を産みという形になるのではないでしょうか。
 

 そう考えると、育児休暇を終えて戻ってきた看護師がきっと、今後のモデルケースとして重要になってくると思うのです。
 週5日午前出勤という形は負担が大きくないかとか、予想以上に子供さんが発熱なりをして休まなければいけない場合の休日ってどうしようとか、何歳くらいまで育ったら夜も働けそうかとか、あるいは大きくなっても厳しいのか、などなど・・・
 

 獣医学だけでなく、何事も勉強ですねぇ。
 

 獣医師にせよ、看護師にせよ、ちょっとでも長く、ちょっとでも快適に働いて欲しいです。
 過酷な仕事ですので、なかなかスタッフが長く勤め続けるのが厳しいと言われる業界なのですが、いつか獣医師も、看護師も、家事、育児をしながらでも当たり前のように仕事を続けられる病院にしたいです。
 

 あそこの病院、看護師さんも、獣医さんも、あんまり若い人いないわね、と言われるくらいに(それもどうかと思いますが)。


 まあそれはともかく、今のペースでつぎつぎ結婚して、ポコポコ出産して、どんどん家建てていったら、私に押し寄せてくる結婚祝いと出産祝いと、新築祝いはもうちょっとシャレにならない領域になってくるんじゃないでしょうか。
 これ経費で落ちませんかね?



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