気がつくともう4月も末日。
病院移転もあと2ヶ月となりました。
早いですねー。
あっという間に時が流れていきます。
毎日診療と、移転の手続き、設計会議に業者さんとの打ち合わせ、忙しい。
自分で背負い込んだことながら、忙しいぞー!!!という日々です。
まあこの忙しさが好きでやってるんで自業自得としかいえないですね。
今の病院をスタートして8年半。
倍の大きさに拡張工事をしたのが3年前。
で、その借金をようやく返し終わろうか、どうしようかというあたりで、親戚もドン引きの大借金で新しい病院への移設。
フッ 落ち着きのない男だぜ。
そして更なる借金でますます嫁の来手がなくなることでしょう (とか何とか借金を理由にしたりなんかして)。
で、病院を移設するに当たって、大きく変わることが2点
それが病院名を「アレス動物医療センター」と名前を変更することと、16列マルチスライスCTスキャナという笑っちゃうくらい高い機械を入れるということです。
どれくらい高いかというと、CTスキャナで家が建つ!?というスタッフ一同言葉を失う高さ。
父ちゃんと母ちゃんも草場の陰から泣いてるぜ(注:生きてます)。
ただ、まあこれがやりたくて移設するわけで、ここだけは曲げられないんですよ。
年々増える椎間板の手術で、病院はてんてこ舞い。
ちょっとでも効率よくやっていくためにはCTかMRIが必要なんです。
たいがい他院からの紹介手術となると、予定外の飛び込み手術ですから、診療が終わってからの深夜手術となるわけで、よくもまあうちのスタッフも文句ひとつ言わずに付き合ってくれてるなぁと本当に思います(注:スタッフが内心どう思ってるかはわからない)。
まさにスタッフ全員に足を向けて眠れない状態です(注:みんなてんでんばらばらの方角に住んでいるので、おそらく誰かには足を向けています)。
まあ、これをちょっとでも解消しようと思うという狙いです。
CTスキャナがくれば椎間板ヘルニアに限らず、開腹手術をしなくてもかなりの情報を得ることが出来るので、試験的開腹(病気の原因を調べるための開腹手術)も極端に減ると思います。
以前取り上げた肝性脳症のはなちゃん(仮名)も、CTがあればもっと短時間で手術をして上げられたはずです。
ビバ!CT!!
欠点は高いことだけ。
年間維持費200万。
たっかい機械を買わせといて、毎年そんなにお金を持っていくつもりか!?
ひどいぞ!
ひどいぞ!!○○○ば(かなり気を使った伏字)
そんなにしょっちゅうではないんですが、やっぱりCT撮りたいなーという患者さんがいるわけですよ。
で、この辺で一番近くの大学病院って岐阜大なので、「岐阜大に行ってもらいたいんですが」とか言うと、まあたいがいちょっと岐阜までは・・・てな話になるのです。
まあ、そうですよね。
岐阜大って名古屋寄りですから、富山からだと3時間くらい片道かかっちゃうんですよね。
で、それなら買っちゃえ!!と
で、ちょっとそれっぽく「アレス動物医療センター」なんつってたいそうな名前にしちゃえ!!みたいな。
でも結構規模も大きくなるんですよ。
診察室5、手術室2、CT室1、将来に備えてMRIのスペース1(どこまで借金するつもりやねん)、入院室4、病床数25、屋上は80坪のドッグラン、そして2階にはちっこい自宅。
広い!!(自宅狭いけど)
開業初期の6倍
今の病院の3倍
掃除の手間が増えるという看護師さんたちの恨み節が聞こえてくるようだ(被害妄想)。
まあ、これだけ広けりゃ、あと25年くらいはいけるだろう、これを最後の病院としよう、と一応思っています。
手広く分院をぽこぽこというのもありなんでしょうが、私にはそこまでの甲斐性はなさそうで、一軒の病院をこつこつ地道にやってくのが性にあってるのかなと思うのです。
まあ、分相応というところでしょう。
あとはひたすら、診療と若手の獣医師育成に専念して、のんびりやってこうかなぁというところです。
夢のパジャマto白衣ももうすぐそこ
ちなみに完成予想図はこんな感じ
友人いわく「ホワイトベース」
…ガンダムはいません。
どうです?なかなか かっちょ良いと思いませんか?
基本コンセプトは、「病院っぽい病院を」というところです。
今の病院もそうですが、最近は暖色系の温かみのある、アットホームな感じの動物病院が多いじゃないですか。
ログハウス調だったり、おしゃれなレストランみたいな感じだったり。
それはそれでもちろん入りやすい病院ということで良いと思うのですが、こうも暖色系の病院が増えてくると、逆らってみたくなるのが人の性
で、設計士さんと
ここは思い切って時代に逆行したかのような、「いかにも病院ですが何か!?」みたいなのにしよう、という話になって、こんな感じです。
そんな気持ちでみると、ちょっと「医療センター」っぽくないです?
え?白は汚れが目立つって!?
・・・ま、まあがんばってメンテナンスするよ(たぶん)
で、外側がちょっとクールな感じなので、中は温かみのある受付にしよう、ということで、前回の2案を設計士さんに出してもらったわけです。
良い!
良い気がする!!
これを最後の病院と思えば、どーんと行きましょう、どーんと
ちなみに、これを最後にもう次の病院は建てないつもりと、以前ひとりごとに挙げた大阪のおっちゃん(医療機器屋さん)に言ったら。
「先生のことだから、また数年したら、何か新しいことしたくなるんじゃないの?」とか言われてしまいました。
「…べ、別に好きでぽこぽこ病院建ててるわけじゃないからねっ!」と答えながら、内心
「これがホントに最後だよね?大丈夫だよね?」と自問自答するツンデレ風院長なのでした。
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