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アレス動物医療センター

ウサギが飼えない理由

 たまに寄せられる質問で、「先生は今ウサギを飼ってるのですか?」と言うものがあります。
 実は、何を隠そう飼っていないのです。

 理由はと言うと、アパート暮らしだからと言うのもありますが、こんな仕事をしているから、という理由がもっとも大きいかと思います。
 朝は早くて、夜は遅い、帰ってこない日も多いし、帰ってきてもメシ食って、風呂入って、すぐ眠る。
 こんなやくざな商売をしていて、ウサギが飼えるはずがないのです。
 もとはといえば、動物を飼いたくて、飼った動物を自力で(低料金で)治療して、長生きさせたくて始めた仕事ですが、動物を治す技術をより磨こうと努力すればするほど、動物を飼うのに不適切な生活になっていくのです。
 
 それでも飼って、飼えないこともないかなとも思うのですが、やはりどうしてもさびしい思いをさせてしまいそうで、飼う踏ん切りがつかないのです。
 私がめちゃめちゃ好きな歌で谷山浩子さんの「ウサギ」と言う曲があるのですが、この歌の中で
「もう長いこと待っているのは その目を見ればすぐわかったよ こらえてもあふれる涙 手のひらでこすったあとが赤かった」
 と言うフレーズがあるのですが、もうこれがトラウマのように頭にこびりついていて、私がウサギを飼うことを諦めさせるのです(別に谷山弘子さんに罪はないのですが)。

 何となくウサギがいつも誰かを待って、さびしそうにしているイメージがあるのは、中学生くらいのころからよくこの歌を聞いていたせいでしょうか、とにかくあまりうさぎはほってはおけないような気がするのです(犬や猫をほっておいて良いわけでは当然ないのですが)。

 ですから今は、ウサギを飼うのは老後の楽しみにとっておこうと思っています。
 それまでは病院でウサギを撫でて我慢するつもりです。
 全然うらやましくなんかないです。
 ・・・強がりなんかじゃありません。 


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