毎年年末になると、ちらと考えるのですが、
私ははたして昨年の私よりも少しは成長したのでしょうか。
東京や大阪のセミナーに参加したり、あるいはセミナーに参加した勤務医たちからセミナー報告を受けたり、鳥を担当している獣医師4号から鳥の獣医学についてのレクチャーを受けたり、と己の知識の狭さだったり、古さだったりを実感せざるを得ない機会は多いのですが、日々の診療、事務仕事にかまけて、あまり成長していないのではとちょっと不安になることがあります。
人間のお医者さんと違い、内科、皮膚科、歯科、耳鼻科、外科、神経科、眼科などなどオールマイティでなければいけないわけで、どうしてもカバーしきれずにおろそかになっている分野があるのはしょうがないのかもしれませんが、それでも少しずつでも足りない部分は埋めていかなければ、お金を頂いて診療をしている以上は怠慢は罪と思います。
で、根っからの勉強好きならよかったのですが、さほど勉強好きだったわけでもなく、せいぜい一日1,2時間獣医学書を読んでいると、蒼く透明な睡魔が襲ってくるわけです。
で、その時さほど興味がない分野をいくら読んでいても、それがどんなに必要な分野であっても、なかなか頭には入ってこず、下手すると同じ行を何度も何度も繰り返し読んでも、全く理解できないことも多いのです。
学生のころ世界史を全く楽しいと思えず、教科書を何度読んでも頭に入ってこなかったときとちょっと似ています。
で、最近は必要な分野とか重要度の高い分野という基準ではなく、その時興味をもった分野の獣医学書を読むことにしているのです。
先日坂の上の雲という日清、日露のモックン主演ドラマをやっていたのですが、これが結構面白くて、こういうときにウィキペディアなどをネットで調べると、(本当かどうか怪しい知識も含めて)結構すんなりと受け入れられます。
「仁」というドラマも最近の中では私のつぼだったので(最終回はなんだかぼんやりしてましたが)、一時的にヤマサ醤油の歴代社長に関して無駄に詳しくなりました。
おそらく今後は坂本竜馬あたりに詳しくなる予定です。
で、最近の興味分野というと、鍼灸治療。
年々椎間板ヘルニアなどで下半身不随の患者さんが担ぎ込まれてくる機会が増え、巷には椎間板ヘルニア予備軍の太ったダックスが今も増え続けている状態。
今のところは主に薬やお灸、どうにもならないときは手術という具合に対応してきたのですが、少しでも治療の選択肢を増やそうと、鍼灸治療の勉強に取り組み始めたのです。
ちなみに私が修行していた病院は外科一筋の病院だったので、師匠に鍼灸治療の勉強を始めたんです、なんて言おうものなら・・・
それでも師匠の言葉
「一つの病気に一つの手術法しか知らないなんて言うではだめだ。
一つの病気に対していくつもの引き出しを用意しておいて、その中からベストの方法を選択しろ」
てな、ありがたいお言葉を曲解し、独立した今、こっそり勉強をするのです(小心者)。
ちなみに、他の獣医学書もそうですが、高いの高くないのって、DVD一本1万、書籍一冊2,3万はざらの世界ですので、中には15万とかいう、シャレにならん獣医学書もあります。
清水の舞台から飛び降りたつもりで、鍼灸医療の獣医学書とDVDを取り寄せ、読んだり見たりしているのですが、なかなか難しい。
そこで、東洋医学を勉強していた大学の先輩に泣き付いて、勉強の仕方を聞いてみたのですが、とっかかりとしてはとりあえずは、犬の鍼灸模型を買ってみては、とのお告げ。
ちなみにこれです。
…愛せる自信がない。
ガリガリ○リクソン的に言うと「お〜こわっ!」
エジプト壁画的なアイラインがちょっと怖いです。
ちなみにスタッフからは「ぬし様」と、呼ばれて崇められています。
それでも心躍らせ説明書を開くと
…読めない。
中国語なのですよ(ま、英語も大して読めませんけど)。
とりあえず、当面の読み物は鍼灸治療と中国語辞典になりそうです。
日々これ精進ということなんでしょうね。
幕末志士に詳しくなるのが先か、鍼灸治療に詳しくなるのが先か、いい勝負かもしれません。
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