ご心配なく。
超過密スケジュール、といっても私ではありません。
私の師匠のお話です。
神経外科のセミナーが今月大阪で開催され、久しぶりに大阪に行ってきました。
で、私が以前働いていたファー○ル動物病院が、昨年(一昨年?)から外科、内科、腫瘍科のファー○ル動物医療センターと眼科のファー○ル動物病院の二つに分かれて、運営し始めたと聞き、見学に行ってきました。
蛇足ですがどちらの病院もうさぎの診療はやっておりません。
事前に伺うことは師匠に伝えてあったのですが、開院1時間はラッシュの時間と相場が決まっていますので、開院から1時間半ほどずらして、そろそろ混雑が収まっているころかなと思って新病院へ。
ところが人人人、車車車、犬犬犬の大ラッシュ(犬ラッシュ!?)。
これほんとに平日!?
というパニック状態。
1階の一般診療室の待合室も、2階の専門診療待合室もごった返しています。
しかもまだ巷にはこんなに大型犬がいたのかという大型犬だらけ。
ざっと眺めて、バーニーズ、ゴールデン、ラブ、バーニーズ、バーニーズ、ゴールデン・・・小型犬はどこ!?
私が勤めていたときもたいがい忙しい病院だとは思っていましたが、ケタが変わっていました。
聞けば外科の師匠も内科の師匠も午前中は予約診療でいっぱいいっぱい。
手術は一日4、5件以上。
しかもそのうち3,4件は整形外科(骨折と書脱臼とか椎間板ヘルニアとか)
外科の師匠と話していたら、このあと学会の発表原稿が2本、獣医学雑誌の原稿が1本、年明けにカリフォルニアで新しい整形外科手法のお披露目会があって・・・と診療以外の仕事が山のように残っているとのこと
…無理です。
私だったら死んでしまいます。
あのバイタリティはどこから来るんでしょう?
うちでも重なってしまって、やむにやまれず手術が4,5件になってしまうこともありますが、せいぜい年に2,3回程度のビックデイ。
それに1日に整形外科の手術を1個すると、もう精神的にぐったりしてしまって、へとへと。
以前椎間板ヘルニアと股関節の手術と帝王切開を同じ日にやったことがありましたが、終わった後は生きる屍のようになってました。
整形外科が毎日3,4件って…
何カ月も先まで手術の予約が埋まり、私と話している間にも、レントゲンフィルムを持った獣医さんが入れ替わり立ち替わり相談にやってきてと
さすがに師匠も疲れがたまっていたようで、
「わしが倒れたら、どうなるんだろう?
病気したくても、病気もできんな・・・」
とおっしゃってました。
つくづく思ったのが、自分に代わる人材をいかに育てていくか、ということでした。
すべての仕事というのはもちろん無理でしょうが、いかにほかのスタッフのできる仕事を増やし、任せられる仕事や手術を増やしていくか
これはきっと、一生この仕事をやっていくうえで、とても大きな命題なのだと思います。
もちろん師匠も人材育成を熱心に続けているわけで、眼科の師匠は私の兄弟子さんですし、腫瘍科を任されている獣医さんは私の弟弟子にあたります(まだ学生だった彼が、立派になって…;x;)。
それでもおっつかないくらい患者さんが来るんですから、大阪は怖いとこですばい
あまりにいろいろな獣医さんが入れ替わり立ち替わりやってくるので
「今獣医師は何人いるんですか?」と聞いたら
「15,6人くらい?」と首をかしげながら答える始末
そのあと内科の師匠に「実際は何人獣医師がいるんですか?」と聞くと
「こないだきちんと数えてみたら、17人いた!」と人数の多さではなく、きっちり数えたことを誇らしげにお答えいただきました。
昔「11人いる」なんて、萩尾望都さんの漫画がありましたが、自分の病院の獣医師数を把握しきれてないって…
大雑把なのではありません、スケールが大きいんです(きっと)
ちなみに「看護師さんを含めたら?」と聞いたら
内科の師匠は「・・・3,40人くらい?」とおっしゃってました。
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