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アレス動物医療センター

麻酔の後遺症はあるか?

疑問、質問

いつも楽しく拝見させていただいております。

さて、我が家には11歳になる高齢ウサギがいます。
大きな病気をすることもなく元気にしていたのですが、今年7月の初めに臼歯不正咬合(および舌に口内炎)と尿毒症を患い闘病生活中です。

今回、質問させて頂きたいのは、「麻酔の後遺症」についてです。

7月に初めて「歯切り」をしました。
術後、麻酔から覚めると前足後足が開脚してしまった状態でなかなか元に戻せなくなってしましました。
そのときは尿毒症がひどく(BUN 170 CRE 10!!)、開脚は全身の倦怠感からくるもので、麻酔は関係ないと病院の先生に言われました。
その後、尿毒症が落ち着くにつれて、前足の開脚は残るものの、後足は通常の状態に戻りました。

しかし、先日2回目の「歯切り」をしていただいて、今度は後足も開脚するようになってしまいました。
日に日にましにはなってきていますが、以前の状態と比べれば普通ではありません。
そして依然として前足は開脚した状態です。
しかも2回目の「歯切り」の後は、おしっこをいたるところでするようになり、常にぼんやりしていて、どこかボケてしまったような様子です。
高齢なこともありますが、腎臓も弱っているので、何か影響しているとしたら麻酔なのかなあ・・・と疑問に思っています。
病院の先生は麻酔の影響を否定されますが、本当に弊害はないのでしょうか。

お返事

 さてこれは診てみないとなんともいえませんが、 基本的には麻酔の後遺症というのはないと思われます(どんな麻酔を使ったカというのもありますが)。
 
 麻酔も薬の一種なので、まったくないとはいえませんが、今回の場合は特に、麻酔の後遺症というよりは、腎不全の影響の方が大きいのではないかと思われます。

 体に入った麻酔が完全に体から排泄、あるいは解毒されれば、何らかの症状が残るということは考えにくいです。
 ただ考えられる点としては、体に入った麻酔薬(に限らずすべての薬)は肝臓で解毒され、腎臓で体から排泄されます(ガス麻酔はまた違うのですが)。

 とすると、メールの内容のように重度の腎不全を持っている子にとっては、いつまでたっても体の中の麻酔薬が残り、後遺症というより麻酔からさめない状態が長期に及ぶ可能性はあります。

 しかし、不正咬合でご飯が食べられなくなるというのなら、この麻酔を避けて通ることはできず、また体から出て行くのが遅いからといって量を減らすこともできず(眠らない)、仕方ないといえば仕方ないのかもしれません。

 また腎不全もBUNが100近くになると、現れてくる症状としては、虚脱、開脚、震え、歩行不全などの神経症状であり、麻酔の効果と合わさって、ますます力が入らなくなってしまうのではないかと思うのです。

 当方でもうさぎの麻酔をかけると1時間以内にすぐさめる子もいれば、丸々1日力が入らないように開脚してしまう子もいます(正常な状態でも肥満の子や、高齢の子で多いようです)。

 そちらのうさぎさんの場合、腎不全によって、これが増長しているのかもしれませんね。

 ただ原因が腎不全にせよ、麻酔にせよ、状態しだいでは何らかのケアが必要になってくるでしょうから、密に主治医の先生と連絡を取り、対応を考える必要があるかもしれません。



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