本文へスキップ

あなたがウサギに出来ることは 獣医師による うさぎ専門情報サイトです。

MAIL alles@usagi.cn

アレス動物医療センター

足の裏の傷

疑問、質問

 いきなりで失礼かとは思いますがさっそく質問をさせてください。
 私は雑種のライオンを飼っているのですが、最近両後足の裏に皮膚炎ができてしまいました。
 約1センチ四方くらいに毛が抜けて、露出した皮膚は他の部位よりも赤くなっています。
 気づいたのは一ヶ月ほど前で、すぐ病院に連れて行きましたところ、だいぶ治療には時間がかかるという事、ただ最悪骨が露出するような事にでもならなければまあ平気でしょうという事でした。
 その後トイレに使用していた底敷きの金網を外すなどの最低限の気遣いはしているつもりですが、傷が改善される様子は見られません。
 また処方された薬を今は塗るようにしているのですが、春から私は一人暮らしをする予定なので暴れるうさぎの足の裏に一人で薬を塗りつづけるのは非常に難しくなります。
 だいぶ長くなってしまい申し訳ありませんが、よろしければこのような症状に関する詳しいお話、またうちのぺっとに今後どのようにしてあげたらいいか。
 薬を塗りつづける必要の有無も含めてお聞かせいただけないでしょうか、よろしくお願いいたします。
 
(一部ホームページ用に中略しております)

お返事

 さて、さっそくご質問の件ですが、メールから察するに飛節膿瘍と言う症状ではないかと思います。
 これは足の裏の地面に接地する部分に炎症(ひどい時は膿だまり)ができるもので、なかなか治療の難しいものです。
 なぜ治療が難しいかと言いますと、一見外傷のようですが、下地に何かしらの問題を隠しもっていることが多いからです。
 下地の問題と言いますと、例えば
・床敷きに金網を使っている
・太りすぎている
・肝臓や腎臓など足とは全く関係ない全身上の問題があり、以前ほど活発に動かなくなっている

 これらは1つだけで起きることもありますし、いくつかが合わさって原因になることもあります。
 特に私が日ごろよく見るのは後者の二つです。
 大事なのは、抗生剤を飲ませるなどの足の傷に対する直接の治療をするだけでなく、大元に隠れている原因を探し、それを解決しなければ、いつまで経っても治らなかったり、あるいはすぐ再発したりするということです。
 ですから、1度にすべてを見なおす必要があります。

 まず金網をはずし、ワラを深めにひき、かつそれを毎日きちんと交換する。
 食餌の改善をし、少しでもダイエットをさせる。
 ペレットは最低でも16%以上のもの、出来れば20%以上のものに変え、主食はワラとする。
 野菜は大根菜、小松菜、人参菜などの線維質の高いものに限定し、それ以外のおやつとしょうするものをすべてやめる。
 そして、血液検査やレントゲン検査により、肝臓や腎臓、心臓など隠れた病気がないかをちゃんと確認しておく(あるなら当然そちらの治療をする)。
 
 これをした上で、薬を飲ませ、はじめて治療と言えるのではないかと思います。
 ちなみに塗り薬はウサギがこれを気にして足を舐めるようでしたら、逆効果ですので、内服に変える必要があります。

 薬をいつやめるかというのは難しいところですが、目安は見た目完治したように見えてから2、3週間は最低薬を続けるべきでしょう。
 この飛節膿瘍は皮膚だけの問題なら治しようもありますが、骨にまで炎症が波及すると、治すことがほぼ不可能になります。
 ですから、途中で治療を止めて、骨にまで炎症が広がらないように気をつけたほうが良いかと思われます(ほんとうは1度足のレントゲンも撮ってもらって、骨にまで行ってないかまず確認すべきでしょうが・・・)。

 メールでお伝えできるのはこのようなところです。
 本当にこの飛節膿瘍なのかは診ないと分からないのですが、何かしらの参考にしていただければ幸いです。


アレス動物医療センター

〒933-0813
富山県高岡市下伏間江371

TEL 0766-25-2586
FAX 0766-25-2584