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アレス動物医療センター

うさぎの飼い方 牧草(干草、ワラ)

2015/4/11更新

 
 極端な話、牧草だけ食べててもうさぎは健康に生きていけると思うのです。

 これにいろいろ食べさせてあげたいと言う飼い主さんの欲望があいまって、ペレット食べたり、野菜食べたり、おやつ食べたりという食生活ができてしまうのではないでしょうか。

 別にペレットや、野菜が悪いと言うわけではないのです(私はあまり野菜はいらないのでは、と考えているのですが)。
 小さいうちに野菜やペレットなども食べさせ、舌になじませておけば、万一病気になって、食欲がなくなってきたときでも、これは食べないけど、あれなら食べさせられると言うふうに、選択肢の幅が広がります。

 牧草なら何でもいいかと言うとそうでもありません。
 アルファルファなどマメ科の牧草と、チモシーなどのイネ科の牧草が一番ポピュラーでしょうか。
 どっちも草じゃん!と思ったら大間違い、全然違うのです。

 ちょっと比較してみますと次のような感じです。

 蛋白質はアルファルファが約15%、チモシーが約6%。
 成長期(生後6ヶ月くらいまで)にはアルファルファ中心のワラが良いのではないかと思うのですが、それ以降ではちょっとアルファルファは蛋白過剰でしょう。
 
 繊維質に関してはチモシーのほうが若干高いですが、これはそれほど差がないので、そんなに気にする必要はないでしょう。

 カルシウムはアルファルファのほうが圧倒的に多く、チモシーの約6倍。
 これは成長期には良いのですが、それ以降は膀胱結石の原因になりかねません。

 あと嗜好性(おいしさ、食いつきの良さ)に関しては、どうもアルファルファのほうが良い(おいしい)ようです。
 ですので、うちの子牧草は全然食べないのです。という方は、いきなりチモシーからチャレンジするのではなく、まずはアルファルファからチャレンジしてみるのがよいかもしれません。
 つまりアルファルファは牧草初心者用の入門編牧草なのです。

 大人になってからもアルファルファを食べ続け、あるいは一昔前のペレットはほとんどアルファルファ主原料だったので膀胱結石になってしまううさぎさんがたくさん出てしまい、まるでアルファルファが悪者のように思われていますが、けしてアルファルファが悪いわけではありません。

 成長期からチモシーばかり与え、アルファルファを与えずにおくと、骨の強度が大人になるまでにしっかりと確立できず、将来顎の骨が軟弱になり、不正咬合になりやすいという研究論文も発表されています。

 成長期には成長期用の、大人や高齢者にはそれなりの食事があるわけです。
 人間だって80過ぎたお年寄りが、毎日ステーキばっかり食べてたら、体調を崩すわけで、要は適材適所、ということなのでしょう。

 早い話、成長期(生後6ヶ月まで)はアルファルファ中心で、1歳以降はチモシー中心で、ということになります。
 では成長期(4〜6ヶ月目)から1歳までは?というと、両方を混ぜるのが良いのかもしれません。
 つまりアルファルファに少しずつチモシーを混ぜて、次第にチモシーがメインになるよう、割合を変えていけたら良いということです。
 1歳までにすべてチモシーになっていれば上出来でしょう。

 バランスを取ると言う意味もありますが、ある日急にアルファルファからチモシーに変えてしまうと、うさぎは食べてくれないかもしれませんし、消化器系の調子がおかしくなってしまうかもしれません。

 これは牧草に限った話ではありませんが、食事をある日突然変えてしまうというのは避けるべきでしょう。

 牧草を笑うものは牧草に泣く、牧草は最も自然に近いうさぎの餌ではないでしょうか?   


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