
毎年のことながら年末年始は救急疾患の患者さんで動物病院はてんやわんやです。
やれペット用のケーキを食べて下痢しただの、やれペット用のおせちを食べて下痢しただの、やれお父さんがすき焼き食べさせて下痢しただの、とにかく下痢しただの…
年末年始に限らず、盆、ゴールデンウィークと主治医の動物病院さんがお休みというシチュエーションで、なじみの薄い動物病院に飛び込まなければいけないことが多々あると思いますが、そんな時に持っていかなければいけない3種の神器があります。
それは過去の検査結果と飲んでいる薬、そして明細書です。
飼い主さんは意外と飼っている動物の病状を正確に把握できていないことが多いです。
肝不全だとしたら、それは肝炎なのか、肝硬変なのか、肝臓がんなのか、それとも胆石なのか。
なんなら肝臓と腎臓と脾臓と心臓どの臓器であるかすら混同していることが多いです。
あるいは胆石と膀胱結石すら混同している方もいます。
飲んでいる薬も何という薬をどういう目的で飲んでいるかも把握してないことが多いです。
過去の血液検査の結果などについて聞いても「異常はないと言われています」と答えるだけで、そもそも何の血液検査をしていて、何の血液検査をしていないかも把握できていません(当たり前ですが)。
血液検査なんかやろうと思えば何十項目もあり、全部調べていたら検査費は天井知らずなわけで、主治医の先生が必要と判断して調べた項目に関しては確かに「正常」なのかもしれませんが、逆に何を調べていないかはわかりません。
そして今回調べて異常値があったときに過去の数値からどれくらい跳ね上がっているのかというのも、過去の血液検査と比較しないと評価ができません。
食欲不振のうさぎさんがやってきて、
「毎日薬を飲んでます。腎臓だったか、肝臓だったかの薬も入ってます。今朝も薬を飲んできました。
3日前に薬がもう一つ追加されて、飲ませ始めたんですが、昨晩から食欲がないんです。薬は4種類ほど入っているそうで、内容は詳しくはわかりません。
今日主治医の先生と連絡がつかなくて、飛んできたのですが、薬続けていいですか?それともやめたほうが良いですか?」
みたいなことを言われたとします。
血液検査もない、その病院での明細書もない、薬は液体になっていて入っている薬の本来の形状はわからない。
ノーヒントです。
なんなら、すでに薬を飲んでしまっている分、何を足して良くて、何を引いて良いのかもわかりません。
もともと飲んでいてやめてはいけない薬は何なのか?
調子を崩した原因の可能性がある追加の薬は何なのか(それのせいとも限らないですが)。
さっぱりわからないのです。
こちらがしてあげたい薬がもしかしたら今飲んでいる薬と一緒に使ってはいけない薬かもしれません。
あるいは点滴してあげたい薬が、すでに内服薬に入っていれば、重複投与で副作用が出るかもしれません。
本当に手も足も出せなくなってしまうのです。
1.過去に血液検査などをしていたら、必ず保存しておき、緊急時は動物病院に持っていく
2.飲んでいる薬があったら、動物病院に持っていく
3.主治医の先生の病院でもらった明細書を一緒に持っていく
この3つがあれば、初めて行く動物病院でも適切な救急処置が受けられるはずです。
ただ動物病院によっては明細書に薬の名前が書いてない場合もあります。
この場合は【持病】と【内服薬の詳細】を主治医の先生に手書きでもよいので書いてもらいましょう。
「来週から旅行に行くので」とか「先生の病院が休みの時に何かあったら怖いので」とか言って、一筆書いてもらいましょう。
『え?そんなことを言って主治医の先生気を悪くしないかしら?』と思っても心配ありません。
そんな器の小さい動物病院はさっさと見限ればよいのです。
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