
来月12月14日(日)14:00より氷見市海浜植物園で30分ほどの講演をさせていただきます。
タイトルは「ブドウ・ネギ・トマト!?ペットを守るための中毒予防講座(仮)」
自分で言うのもなんですが、病院外でうさぎ以外のお仕事をいただくのはずいぶん珍しい気がします。
うさぎの情報発信ばっかりしているので、しょうがないとは思うのですが、県外、県内問わず病院外のお仕事をいただくというと、まあうさぎばっかりです。
それはそれで楽しいのですが、何なら県外の先生の中には僕がうさぎの獣医師だと誤認されている方が散見されるくらいなので、「いやいや本当は犬猫だって診察してるんだぜぃ」とアピールできる珍しい機会です。
うちは年中無休の動物病院なので、どうしても中毒や交通事故、異物誤飲などの患者さんがたくさんやってきます。
そういう意味では得意分野とは言わないですが、よく戦う分野なので、以前の「水墨美術館でうさぎの絵画2枚を題材に60分トーク」というお題に比べれば、超気楽です。
エンジンがかかってしまうと1時間くらいしゃべってしまいそうなテーマなので、逆にちゃんと30分に収めねばと思っています。
あくまで犬、猫メインのお話ですが、うさぎの中毒もおおむね犬や猫と被っているとは思います。
草食動物だから、ネギとか大丈夫なんでしょ!?とか思っている人もいるかもしれませんが、うさぎだって、ハムスターだって、セキセイインコだって、ネギやトリカブトを食べれば、ちゃんと中毒になります。
草食だからと言って、毒性の植物に耐えるわけではないのです。
僕が獣医師になりたての頃は、オウムなんかは人間が食べられるものはなんでも大丈夫、なんて都市伝説めいた言葉がありました。
しかし、獣医学が発展し、今までわからなかったこと、知らなかったことが次々と分かってくる中で、「いやいや鳥だって、ちゃんと植物性の中毒は起きるんだよ」と認識が改められているのです。
そもそも僕が子供のころ買った犬の飼い方の本には「ブドウが中毒を起こす」なんて言葉は乗っていませんでした。
ブドウ中毒が分かったのは、確か2000年くらいのことだったと思います。
僕が子供のころは犬は外で飼うのが当たり前でしたが、今では室内で飼うことが当たり前になりました。
それは決して悪いことではないと思うのですが、人間とペットとの距離感が過剰に近くなってしまったことは否めません。
身近になり、以前は与えていなかったものを与え、新たな中毒が次々と見つかっていく。
今からさらに10年、20年とたつと、もしかしたらもっともっと食べてはいけないものが見つかり、更新されていくのかもしれません。
大切な家族ではあるけれど、体の構造が違うことはきちんと認識してあげなければいけないのでしょう。
近隣にお住まいの方で、もしお時間があるという場合はぜひお越しいただければと思います。
僕もずっとこの植物園には来たかったのですが、休みがかぶってしまい(僕の休日も植物園の休園日も火曜日)、ずっと伺うことができませんでした。
今回はお仕事ですので、大手を振って植物園に行くことができます。
講演が終わって、時間が間に合うようであれば、植物園のレストランでゆっくり昼食をとりたいものです。
あそこのガレット食べてみたかったんだよなぁ(病院に戻る気がない)。
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